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「引用元『写真AC』より」
「侍の魂」とも言える「刀」。
明治に入ってから「廃刀令」が発布され、現代となっては美術品として鑑賞する事が主な目的となっています。
実際に武器として使用されていた刀には、どんな種類があったのか。
わかりやすくご説明したいと思います。
歴史専門サイト「レキシル」にようこそ。
拙者は当サイトを運営している「元・落武者」と申す者・・・。
どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。
この記事を短く言うと
- 新選組の「流派」は、近藤勇の「天然理心流」のほか、当時流行していた「神道無念流」「北辰一刀流」が主流だった
- 新選組隊士たちは、それぞれに当時最高級の名刀を持っていたらしいが、その多くは「創作」であると考えられている。
- 隊士たち愛用の刀は、ほとんどが所在不明、または現存していないが、土方歳三の「和泉守兼定」のように、展示されているものもある
新撰組隊士たちの「剣術流派」一覧
筆頭局長「芹沢鴨」・・・・・・・神道無念流
局長(のち副長)「新見錦」・・・神道無念流
局長「近藤勇」・・・・・・・・・天然理心流
副長「土方歳三」・・・・・・・・天然理心流
参謀「伊東甲子太郎」・・・・・・北辰一刀流
総長「山南敬助」・・・・・・・・北辰一刀流
一番組長「沖田総司」・・・・・・天然理心流
二番組長「永倉新八」・・・・・・神道無念流
三番組長「斎藤一」・・・・・・・無外流(または一刀流)
四番組長「松原忠司」・・・・・・天神真楊流柔術
五番組長「武田観柳斎」・・・・・甲州流軍学(長沼流)
六番組長「井上源三郎」・・・・・天然理心流
七番組長「谷三十郎」・・・・・・直心流(種田流槍術)
八番組長「藤堂平助」・・・・・・北辰一刀流
九番組長「鈴木三樹三郎」・・・・天然理心流
十番組長「原田左之助」・・・・・種田流槍術(宝蔵院流槍術とも)
新撰組隊士たちの「愛刀」一覧
筆頭局長【芹沢鴨】
- 備後三原守家正家
局長(のち副長)【新見錦】
- 不明
局長【近藤勇】
- 長曾祢興里入道虎徹(大)(小)
- 陸奥大掾三善長道(大)
- 三善道長(大)
- 播州藤原宗貞(大)
副長【土方歳三】
- 和泉守兼定(大)
- 葵紋越前康継(大)
- 大和守秀国(大)
- 堀川国広(小)
参謀【伊東甲子太郎】
- 濃州住志津三郎兼氏
総長【山南敬助】
- 摂州住人赤心沖光
一番組長【沖田総司】
- 加州金沢住長兵衛藤原清光(大)
- 大和守安定
二番組長【永倉新八】
- 播州住手柄山氏繁
三番組長【斎藤一】
- 摂州住池田鬼神丸国重
四番組長【松原忠司】
- 加州住藤島友重
五番組長【武田観柳斎】
- 越前住常陸守兼植
六番組長【井上源三郎】
- 奥州白河住兼常
七番組長【谷三十郎】
- 不明
八番組長【藤堂平助】
- 上総介兼重
九番組長【鈴木三樹三郎】
- 鬼神丸国重
- 備前長船
十番組長【原田左之助】
- 江府住興友
局長・副長はさすがに差料(自分が腰にさすための刀のこと)が多いですね。
刀は高価ではありますが消耗品でもあるので、それぞれ一振ずつしか持っていないということはないと思います。ただ、現状において判明しているのが、上記の表となります。
「沖田総司」の所持していた刀は「菊一文字」が通説とされていましたが、最近ではフィクション説が濃厚ですね。
なぜなら「菊一文字」は、当時の大大名でも入手困難な大変貴重な刀だったからです。
そこで「沖田総司が実際に使用していた刀とは?菊一文字に替わる刀ってなんだろう」と調べたところ浮上したのが「大和守安定」でした。
某刀の付喪神の育成ゲームをしている方にはお馴染みの名前ですね。
私も審神者業してますのでわかります(笑)
ただ、こちらの「大和守安定」も「加州清光」同様、現存していません。
出来ることなら「沖田総司」が振るった刀を拝見したかったですね。
隊士たちの愛刀!現存しているものは、今現在どこにある?
筆頭局長【芹沢鴨】
- 備後三原守家正家・・・・暗殺された後、行方不明
局長(のち副長)【新見錦】
- 不明・・・・・・・・・・・・・不明
局長【近藤勇】
- 長曾祢興里入道虎徹(大)(小)・・現存していない
- 陸奥大掾三善長道(大)・・・・・・個人蔵
- 三善道長(大)・・・・・・・・・・・不明
- 播州藤原宗貞(大)・・・・・・・・・不明
副長【土方歳三】
- 和泉守兼定(大)・・・・・・・・・現存(詳細は後述)
- 葵紋越前康継(大)・・・・・・・不明
- 大和守秀国(大)・・・・・・・・・不明
- 堀川国広(小)・・・・・・・・・・行方不明
参謀【伊東甲子太郎】
- 濃州住志津三郎兼氏・・・・・・・不明
総長【山南敬助】
- 摂州住人赤心沖光・・・・・・・現存していない(押し型は拝見できる)
一番組長【沖田総司】
- 加州金沢住長兵衛藤原清光(大)・・・現存していない
- 大和守安定・・・・・・・・・・・・現存していない
二番組長【永倉新八】
- 播州住手柄山氏繁・・・・・・・現存していない
三番組長【斎藤一】
- 摂州住池田鬼神丸国重・・・・・現存していない
四番組長【松原忠司】
- 加州住藤島友重・・・・・・・・不明
五番組長【武田観柳斎】
- 越前住常陸守兼植・・・・・・・不明
六番組長【井上源三郎】
- 奥州白河住兼常・・・・・・・・不明
七番組長【谷三十郎】
- 不明・・・・・・・・・・・・・行方不明
八番組長【藤堂平助】
- 上総介兼重・・・・・・・・・・不明
九番組長【鈴木三樹三郎】
- 鬼神丸国重・・・・・・・・・・不明
- 備前長船・・・・・・・・・・・不明
十番組長【原田左之助】
- 江府住興友・・・・・・・・・・不明
思った以上に、その行方が「不明」となっている刀が多いですね。
そもそも刀は武器ですから折れたりもするでしょうし、明治9年(1876年)には「廃刀令」は発せられましたから廃棄されたものもあったのでしょうね。
とてもとても残念ではありますが、土方歳三の佩刀していた刀「和泉守兼定」は、土方歳三の生家「土方歳三資料館」で拝見することができます。
詳しくはホームページにてご確認ください。
「土方歳三資料館のホームページはこちらをクリック」
実物の「刀」ではありませんが、総長「山南敬助」が使用していた「赤心沖光」という方なの押し型(刀の形を紙に写し取ったもの)が「小島資料館」で見ることができるそうです。
「小島資料館のホームページはこちらをクリック」
当時の刀の現存数は少ないですが、そういった貴重な資料を見ることで、幕末に日本の未来を思い描いて戦い続けてくれた彼らに、少しでも寄り添えることができたらいいなと思います。
「新撰組の流派・愛刀」について「ひとこと」いいたい
私自身も好きでプレイしている「某刀の付喪神育成ゲーム」ですが、こちらのゲームの影響もあってか、刀剣に興味を持たれる若い方が増えていると聞き及んでいます。
古くは平安時代の刀から、幕末に活躍した新選組の刀達も・・・。
個人が実際の刀を所持することは、なかなか難しいですが、少しでも興味を持つ方が増えてファンが増えてくれれば、美術館や資料館が存続していきますし、これからも「刀の世界」が途絶えることなく続いていくでしょう。
先人達が築いてくれた歴史について、微力ながら筆者も語り続けていきたいと思います。

「引用元『写真AC』より」
一説によると、日本刀は重火器や近代兵器を除けば、最強の武器なのだとか。
実用性のみならず、美を兼ね備えていたからこそ、日本刀は現代でも魅力にあふれて人を引きつけるのでしょう。
まとめ
本日の記事をまとめますと
- 新選組の流派は「天然理心流」「神道無念流」「北辰一刀流」が多い
- 新選組隊士が愛用した刀は、名刀ばかり・・・と言われているが、その多くが創作。
- 隊士たち愛用の刀は、ほとんどが所在不明。しかし「土方歳三」の「和泉守兼定」は「土方歳三資料館」にて展示されている
以上となります。
本日は「レキシル」へお越し下さいまして誠にありがとうございました。
よろしければ、また当「レキシル」へお越しくださいませ。
ありがとうございました
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