明治新政府で活躍し、外務大臣などを務めた長州藩の「井上馨(いのうえかおる)」の「子孫と家系図」や「スキャンダル」について、わかりやすく解説いたします。
「井上馨の末裔は、日本テレビのお偉いさん?」
井上は、秋田県「尾去沢(おさりざわ)銅山」を自分の物にしようとして、辞職していた。
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井上馨の功績とは?
「井上馨」
「長州ファイブ(長州五傑)」の一人にして、後に明治政府で「外務大臣」「内務大臣」「大蔵大臣」などを歴任する大物政治家
そんな井上馨が、後世に名を刻んだ功績とは、何があるのでしょうか?
功績一覧
「井上馨」の功績を短く解説いたします。
・高杉晋作とともに「イギリス公使館焼き討ち」を行うなど、過激な攘夷運動を行っている
・江華島事件の事後処理として、日朝修好条規を締結するなど、朝鮮半島の事態収拾を行った
・「共同運輸会社」や「日本郵船」を誕生させるなど、財界に強い影響を与えた
・外務卿・外務大臣として、列強諸国と不平等条約の改正に尽力
・日露戦争において、戦費調達に勤めた
長州藩士・井上馨・・・・明治政府において、明治天皇から「大命降下」を受けながら辞退した人です。つまり「総理大臣に指名」されましたが、組閣することができずに総理大臣になれなかった人ということ。
政財界に強い影響を与えた人物ですが、清廉潔白というわけではなく、清濁併せ呑む人物だったようです。
井上馨の子孫の現在と家系図
井上馨の子孫は、今も続いているのか?調査してみました。
井上馨は、兄「光遠」の子供「勝之助」を養子に迎え入れています。井上馨の娘「千代子」は、井上馨の後輩で、後の首相「桂太郎」の息子を婿養子に迎えています。
桂・井上の孫は、東京大学名誉教授の「井上光貞」氏。
井上光貞の孫「井上光隆」氏と「井上光博」氏が、現在生きておられる「井上馨」の末裔です。
二人は「皇室」や「宇和島藩主・伊達家」の血縁でもあります。
伊藤博文と並ぶ、スキャンダル王だった?
井上馨には、醜聞・スキャンダルがいくつかあります。
井上は生涯にわたって、盟友・伊藤博文を支え続けた人物。「女に汚い」ことで有名だった「伊藤博文」と同じく、井上もまた、「金に汚い」ところがあったようです。
「尾去沢銅山事件」・・・・秋田県鹿角市で、現在テーマパークとして運営されている「尾去沢銅山」・・・井上馨は明治維新のどさくさ紛れに、この「尾去沢銅山」を自分のものにしているのです。
これらの醜聞を、佐賀出身の政治家「江藤新平」に追及され、井上馨は「大蔵大輔」を辞職。
江藤新平は、井上馨を逮捕すべきだと主張しましたが、長州藩閥が頑強に井上をかばったため、辞職に追い込むだけで精いっぱいでした。江藤新平はその後、「征韓論争」に敗北して下野・・・「佐賀の乱」を起こして政敵・大久保利通の策略により刑死しています。
「女に汚い伊藤博文・金に汚い大隈重信」
こんな言葉が新聞に掲載されたことがありましたが、井上馨は「金と女」両方に汚かった・・・なんてことも言われていました。
どうやら、別れた愛人に対して「別れたあとに他の男と付き合うなよ」という無茶苦茶なことを言って、相手を激怒させた・・・という逸話もあるようですし・・・。
そんな井上は、大正4年まで生きています。1915年9月1日、井上馨は他界。享年79歳。
お墓は東京都港区西麻布の長谷寺と、故郷の山口県山口市の洞春寺。
井上馨は松下村塾の生徒じゃなかった
井上馨は「長州藩」出身。そんな井上は、高杉晋作や伊藤博文など、吉田松陰先生の「松下村塾」出身者とともに行動することが多かったのです。特に伊藤博文とは、生涯「盟友」と呼べる間柄です。
伊藤と井上は、江戸で出会い、後に「長州五傑(長州ファイブ)」と呼ばれる「留学生」として、一緒にイギリスへ留学しています。
井上は、松下村塾出身者とよく行動を共にしているため、勘違いされているようですが、「井上馨」自身は「松下村塾」の門下生ではありません。藩校の明倫館で修行していた井上は、松下村塾とは直接的な関係はないのです。
つまり井上馨は、天才「吉田松陰」先生の弟子ではありません。
井上馨は、戦国時代の名将「毛利元就」に仕えた宿老「井上就在(いのうえなりあり」の子孫。名家出身の井上馨・・・身分を問わずに門下生を受け入れた松下村塾に行く必要が、そもそもなかったのかもしれません。
まとめ
本日の記事をまとめますと
・井上馨は長州藩士、幕末・明治に活躍した政財界人
・桂太郎と井上馨の血を引く末裔が、現在まで続いている
・井上馨には、「尾去沢銅山事件」などのスキャンダルがある
・井上は松下村塾出身ではなく、藩校・明倫館の出身
以上となります。
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