幕末、坂本龍馬が組織した日本最初の株式会社「亀山社中(かめやましゃちゅう)」について、解説いたします。
亀山社中とは、どういう集団だったのでしょうか?
後に土佐藩の公式部隊「海援隊(かいえんたい)」となった株式会社「亀山社中」・・・長州藩に対して、大量の武器を売った、今でいう「商社」です。
この記事では「亀山社中」について、わかりやすく詳しく解説いたします。
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この記事を短く言うと
・「亀山社中」とは、坂本龍馬を中心として結成された銃器の購入と運搬を行っていた、今でいう「商社」
・海援隊からは、後の外務大臣「陸奥宗光」や、三菱総帥「岩崎弥太郎」らが輩出された
・龍馬暗殺後、海援隊は戊辰戦争などを戦っているが、1868年に解散している
「亀山社中」とは何か、わかりやすく解説
1865年夏ごろ
幕府機関の神戸海軍操練所の解散に伴い、薩摩藩や長崎商人などの援助を受け、日本最初の商社と言われる「亀山社中」は結成されました。
坂本龍馬が最初に拠点を構えた地名が「亀山」
仲間や結社を意味する「社中」
そこから「亀山社中」と名づけられました。
長州藩のために薩摩藩名義でグラバー商会と取引をし、ユニオン号や銃器などの購入、運搬を行っていました。
1867年4月に龍馬が隊長となり、「海援隊」と改称され土佐藩の機関となるのです。
「亀山社中」(海援隊)メンバーの集合写真
土佐藩を脱藩していた坂本龍馬ですが、脱藩罪が解かれ土佐藩士として復帰。「海援隊」が設立されます。
「海援隊」は、龍馬率いる亀山社中が改称されたものです。
海援隊の名前は、海から土佐藩を援護するという意味から来ていると言われています。
運輸、射利、開拓、投資、そして土佐藩の応援を隊の目的として動いていました。
特に射利(利益追求)というのは、現代の会社のように利益を求め、経営を行う当時としては画期的な運営方針でした。
海援隊は、1868年4月に解散。
活動の期間は約1年でしたが、後の外務大臣の「陸奥宗光」、衆議院議長の「中島信行」、長崎県令の「石田英吉」などの多くの人材を輩出しています。
長崎土佐商会主任として海援隊との交渉役だった岩崎弥太郎は、明治維新のあとに「三菱」を創業し、日本経済の発展に一役買ったと言われています。
上の写真は、左から順に
長岡謙吉、溝渕広之丞、坂本龍馬、山本復輔、千屋寅之助、白峰駿馬
亀山社中(海援隊)は、「坂本龍馬」暗殺後にどうなった?
坂本龍馬が中心人物だった海援隊。
龍馬が暗殺された後は、どうなってしまったのでしょうか。
龍馬暗殺を、紀州藩と海援隊の間で起こった船舶沈没事件「いろは丸事件」の怨恨とおもった海援隊の隊士たちは、紀州藩の三浦休太郎を襲撃。「天満屋事件」が起こりました。
この事件のあと、海援隊は土佐藩の下部組織として戊辰戦争を戦います。
龍馬の後任として、「長岡謙吉」が海援隊のトップに抜擢されますが、1868年に海援隊は土佐藩により解散が命じられました。
「亀山社中」について「ひとこと」いいたい
亀山社中は、当初それほどしっかりとした経営方針や志がある組織ではなかったようです。
若い者たちが集まって「何かでかいことやろうぜ」と言ってみたものの、何をすればいいのかわからない・・・結構あとさき考えずに突っ走った集団だったのですね。
現在日本の企業「ソニー」も、発足当時は何をすればよいかわからないと、ただただグダグダしていたみたいですし・・・。
海援隊・・・・・・・その海援隊が、「禁門の変」「下関戦争」「長州征伐」と、ボロ負け続きの長州藩を救うこととなるのです。
海援隊から数千丁の鉄砲を輸入した「長州藩」は、「高杉晋作」「大村益次郎」「山田顕義」らの奮闘もあって「第二次長州征伐」で幕府軍を撃破。
この勝利で、倒幕を決定的なものとするのです。
若者の集団が日本を動かしたわけですが、第二次長州征伐の際、龍馬も船に乗って戦闘に参加しています。
亀山社中が成功した理由は「とりあえず一歩を踏み出す」ということでしょう。今も昔も、そこは変わらないのですね。
まとめ
本日の記事をまとめますと
・神戸海軍操練所の解散から、薩摩藩や長崎商人などの援助を受け「亀山社中」は結成され、隊長として坂本龍馬が就任した。
・亀山社中は日本最初の商社と言われ、銃器などをグラバー商会と取引をして土佐藩の応援を目的として動いていた。
・坂本龍馬が暗殺された後、長岡謙吉が隊長に抜擢されるも、1868年に土佐藩より解散命令が下った。
有名な「亀山社中」「海援隊」は、今の世の中にも大きく影響を及ぼしているのですね。
以上となります。
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