坂本龍馬と勝海舟の関係を、わかりやすく解説いたします。
結論から言ってしまうと、二人は弟子と師匠の関係。
勝海舟に弟子入りした龍馬は海軍操練所で船の操作を学び、長崎で亀山社中を設立。
実は龍馬暗殺の黒幕は、勝海舟という説もあるのです。
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この記事を短く言うと
勝海舟と坂本龍馬は、どういう関係?
冒頭でお話しした通り、軍艦奉行の勝海舟と坂本龍馬は師弟関係にありました。
幕府政事総裁職の松平春嶽から勝海舟への紹介状を受けた坂本龍馬は、勝の屋敷を訪れ彼の門人となりました。
坂本は勝に心服しており、姉・乙女に宛てた手紙の中でも、勝海舟を
日本第一の人物
として紹介しており、勝の弟子として海軍操練所の開設のために働いていることを自慢しています。
さらに、勝が海軍操練所と一緒に作った私塾の塾頭が坂本であり、勝も坂本のことを可愛がり信頼していたようです。
龍馬暗殺は、勝海舟が黒幕?
このように師弟の絆で結ばれた二人でしたが、坂本の暗殺の黒幕は「勝』だった・・・という説があるのをご存知でしょうか。
坂本龍馬は大政奉還のもととなる「船中八策」をつくり、身分制の廃止、役人は選挙によって選出されるべき、などの日本の新体制を前提にし、将軍は政権を朝廷に返還すべきだと提言しました。
この内容が土佐藩主から幕府に伝えられ、征夷大将軍・徳川慶喜が受け入れることで、大政奉還に繋がりました。
坂本が示した船中八策を簡略化したものとして「新政府綱領八策」があります。
そこには新政府の構想を8つの箇条書きで記してあるのですが、新政府のリーダーとなる人物を選挙により選出されるべきとしています。
ところが、このリーダーを誰にすべきか坂本龍馬は既に決めていたとされ、リーダーの名が徳川慶喜であったことが勝の逆鱗に触れたのでした。
新政府のリーダーが徳川慶喜であれば、結局は何も変わらない。
そのことが勝と坂本の対立を招くことになったと考えられています。
坂本龍馬暗殺の黒幕は「勝海舟」という説を疑問視する声もあります。
勝は江戸城無血開城を主張し実現した人物であり、また坂本は大政奉還を促し、挙兵の準備をしていた薩長など雄藩の動きを封じ、平和的に解決しようとしていました。
戊辰戦争を回避しようとしていた師弟が、暗殺を引き起こすほどの対立をするとは考えられません。
更に、幕府側の人間である勝海舟が、「徳川慶喜」を行政トップに据える人事を喜ばないとも思えません・・。
この説には、ちょっと無理があるかもしれません。
龍馬暗殺の黒幕は、あの男?
では、坂本の暗殺の犯人は誰なのでしょうか?
最近の研究で最も有力な説は、実行犯が京都市中見廻組・佐々木只三郎で、黒幕がその主君である京都守護職・松平容保というものです。
薩長同盟の仲介を行った坂本は、幕府から反幕府勢力を結びつける要注意人物だと認識されていました。
その結果、幕府の伏見奉行所の襲撃を受けています。
世に言う寺田屋事件がこれに当たります。
薩長同盟や大政奉還を実現させ、倒幕を進めようとした坂本は、徳川慶喜はともかく、幕臣達からの恨みを買っていたことでしょう。
寺田屋事件の10ヶ月後、会津藩主・松平容保の命で佐々木只三郎らが坂本を暗殺
佐々木らが実行犯であることは、容保の補佐をしていた佐々木の実兄・手代木勝任(てしろぎ かつとう)も後に証言しています。
勝海舟の最期!コレデオシマイ!
1899年(明治32年)、風呂上がりにトイレに寄った後に、生姜湯の代わりに持ってこられたブランデーを飲み、脳出血が原因で亡くなったそうです。
その際の最期の言葉として伝わっているのが、
コレデオシマイ
でした。
幕末から明治維新後に活躍した人物の最期の言葉としてはなんとなくあっけない感じもします。
好漢の最期・・・それでも江戸っ子に似合いな、粋な終わり方なのではないでしょうか!
『勝海舟の最期の様子』については、以下のリンク記事で、さらにくわしく解説しております。
まとめ
本日の記事をまとめますと
- 勝海舟と坂本龍馬は師弟関係にあった。
- 坂本龍馬暗殺の黒幕を勝海舟とする説がある。
- 坂本龍馬暗殺の実行犯は佐々木只三郎であり、その黒幕は主君・松平容保であった。
- 勝海舟の最期の言葉は「コレデオシマイ」だった。
今回は、坂本龍馬暗殺の黒幕が勝海舟の可能性があるなど、教科書などでは語られない話をお伝えしました。
勝海舟と坂本龍馬についてはその魅力など、今後もう少し時間をかけてお伝えしていきたいと思っています。
以上となります。
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