人気漫画「キングダム」に登場する名将「王翦(おうせん)」・・・その「仮面に隠された秘密」と、「王になりたがる理由」
二つの謎を重ね合わせると、「驚愕の真実」が浮かび上がる!
名将「王翦」の秘密を、徹底考察!
「王翦」は、秦の王族の血を引く人物だった?
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この記事を短く言うと
・人気漫画「キングダム」に登場する名将「王翦」は、「野心」を持つ名将として登場する
・歴史で「王翦」は、楚国の名将「項燕」を滅ぼし、秦国の天下統一に大きく貢献した
・あくまでも仮説だが、漫画「キングダム」の王翦は、「秦国の王族」なのではないか
「王翦の仮面」と、王への野望
人気漫画「キングダム」に登場する名将「王翦」
その特徴は、名将「李牧」をも上回る圧倒的な強さ。そして、その素顔を隠す「仮面」
「王への野望」・・・・・・「キングダム」で、王翦は「王になりたがっている」という野望を噂され、危険視されている・・・という設定になっています。
そのため、王翦は長く日の当たらない場所に追いやられていたのだとか・・・。
どうして、王翦は「王」になりたいのか・・・・?その謎について考察してみたいと思います。
≪史実からみる、王翦の伏線!名将・項燕との死闘≫
史実からみる「王翦」の伏線!名将「項燕」との死闘
史実から見てみると、漫画「キングダム」におけるこの「王翦が王になりたがっている」という設定は、後の「楚攻略戦」の伏線になっています。
韓・趙・魏を滅ぼし、「始皇帝暗殺」を企てた「燕」を滅亡寸前まで追い詰めた「秦国」は、ついに最大のライバル「楚」への侵攻を開始。しかし秦将「李信」「蒙恬」は、楚の名将「項燕」に大敗。
「楚攻略には秦国の全軍60万が必要です。」
老将「王翦」は、始皇帝にこう進言していましたが、始皇帝はこれを受け入れませんでした。なぜなら、王翦に全軍を与えてしまっては、謀反を起こす可能性があるから。
史実において、王翦は「王になりたい」などという野心をもってはおらず、ただただひたすらに「始皇帝」から疑われないようにするために、「楚を滅ぼしたら、褒美に美しい田園がほしい」と、何度も何度もねだっています。
「李信」が項燕に大敗したため、始皇帝は王翦に全軍を与えることを決断。
この60万の秦国全軍を率いた王翦は、見事に「項燕」を討伐。秦の大臣「昌平君」を楚王に迎えて抵抗を続けた「楚」でしたが、「越国」もろとも王翦に滅ぼされてしまうのでした。
「王翦」の素顔を考察!呪われた血の因縁か?
「キングダム」において、王翦は常に仮面をつけて、素顔を隠しています。
なぜ?
その素顔には、いったい何が隠されているのか?
以前、このサイトのとある記事で、「王翦と王騎・双子説」を書きました・・。
王翦は、王騎を殺した趙将「李牧」に深い怨念を抱いていると・・・。
今回は別の仮説をたててみました。
「なぜ王翦は、王になりたがっているのか?」
この視点から「王翦の仮面と素顔」の謎を考察してみたいと思います。
王翦が王になりたがる理由
キングダムに登場した「始皇帝の弟・成嬌」が、ヒントとなるような気がします。
「成嬌」は、兄「始皇帝・嬴政」と同じ父「荘襄王」の子として生まれながらも、「?政」に王座を奪われて反乱。結局は敗北して、王座は「嬴政」のものに・・・。
もしも「王翦」も、「成嬌」と同じような境遇にあったとしたら?
例えばの話ですが、王翦が始皇帝「嬴政」の父「荘襄王」と瓜二つなお顔だったとしたら、どうでしょうか。または、一度だけ顔出しで登場した「戦神・昭王」と瓜二つだったら?
王翦が「王になりたがっている理由」が、王翦が「秦国王家の血を引く人物であるから」・・・だとしたら。
始皇帝の父「荘襄王」は、元々「趙」の人質であり、その名も「異人」と呼ばれた人物でした。
趙国で不遇の日々を送っていたところを、後の秦国宰相「呂不韋」に見出されて秦王に就任。
もしもこの時、「荘襄王」が秦国に帰還せず、順当にいけば「王翦」が秦王になっていたはずだとしたら?
王翦の怒りはすさまじいものだったでしょう。
ぽっと出てきた「嬴政の父・異人」に王位を奪われたのですから。
「王座が手に入らないのなら、自ら王となってみせる」
そう思ったとしても不思議ではありません。
ただ、史実において王翦が「秦の王位」を狙ったという事実はありません。
おそらく漫画「キングダム」では、どこかのタイミングで王翦が「嬴政を王として認める」ことで、和解するのでしょう。
余談ですが、王翦は秦国によって滅ぼされた「周」という国の王様「霊王」の孫「宗敬」の末裔です。
「周」王朝とは、「殷」という国の暴君「紂王」を倒した名君「武王」の子孫。
「武王」とその父「文王」は、人気小説「封神演義」にも登場しますね。
つまり、王翦は「周」という王国の王様の末裔なのです。
王翦の父は「王頤(おうい)」という人物だといわれています。
もしかすると、その「周」王朝の子孫というストーリーが、漫画「キングダム」でも採用されるかもしれませんね。
「王翦」について「ひとこと」いいたい
王翦・・・・秦による天下統一を成し遂げた最大の功労者。優れた采配能力を駆使して、「李牧」「項燕」などの難敵を撃破しています。
大歴史家「司馬遷」は、王翦を高く評価していたらしく、歴史書「史記」に、秦国が誇る空前絶後の名将「白起」と「王翦」の二人を、まとめて一つの「列伝」を作っています。
歴史上「王翦」は、秦国に忠誠を誓い、息子「王賁」は「魏」「斉」などの諸国を滅ぼす功績を挙げています。さらに孫「王離」は、弱体化した秦を守るため、「項燕」の孫「項羽」と戦い、亡くなっています。
キングダム主人公「李信」の息子が、秦国を見捨てて「漢」の大将軍となっているというのに、王翦の一族は秦国を守るために必死に抵抗しているのです。
漫画「キングダム」では、「戦場において、自らの命を最上のものとして扱う将」と言われる「王翦」
しかし、史実における王翦は、極めて忠誠心の高い名将なのです。
とはいえ、その忠誠心の高さと「楚」を滅ぼしたという大功のおかげで、項羽率いる「楚」から、王翦の一族は目の敵にされていたようですね。
王翦・・・・・・・その末裔がどうなったのか・・・・孫の王離の代で、消息は忽然と途絶えています。
名将の血脈・・・願わくば、途絶えていないことを祈るばかりですが、覇王「項羽」が祖父「項燕」を殺した一族を許すとは思えません。
末裔が生き残ってくれていたら・・と、王翦の功績を思えば、願わずにはいられません。
まとめ
本日の記事をまとめますと
・王翦とは、始皇帝による秦の天下統一を助けた最大の功労者
・人気漫画「キングダム」では、「王翦」は常に「仮面」をかぶって素顔を隠している
・「王翦は、秦帝国の王族」ではないか
・史実における王翦は、忠臣だった
以上となります。
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